2014年5月3日土曜日

二人の版画家

私の母の恩師と象潟の池田修三展へ行ったときのこと。

朝、迎えに行くと自宅の壁に池田修三さんの作品を発見。
私の中で、池田修三さんの版画といえば花や鳥、少女の印象が強いのですが、
見つけた作品は生活感があってちょっと新鮮でした。


























いろりの火を見つめる少年とあやとりをする少女。
少年の足をみると、寒そうだなと思ったり、
いろりの鍋の中身が気になったりと、画面を見ていると、
想像がふくらんで、ずっと見てしまいます。

そして、母の恩師もまた版画家で、
作品は日常の風景を題材にしたものが多く、
画面からは飾り気のない生活の営みが感じられます。


















今では、あまり見かけなくなった原風景を見ていると懐かしくもあり、
少し切なくなる反面、作品には秋田県内の風景が題材になっているものもあるので、
版画の中に描かれている風景を発見したり、
似た風景を見つけたりすると嬉しくなります。

どちらも、私に秋田の良さをしみじみと教えてくれる作品です。

池田修三さんの作品を見て、恩師が版画にまつわるエピソードを話してくれました。
少ない言葉でしたが、作り続けてきた版画家同士の苦労や、
それを乗り越えて作り続ける難しさを聞くと、作品のテーマはシンプルでも、
そこには並々ならぬ想いが込められているんだと、つくづく感じました。

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